価値があるのはそこだっちゃ

 被災地・宮城県で甲子園予選が始まった。開幕日、初戦で敗れた白石工高の監督は「甲斐裕規」という。大学時代の同級生だ。

 仙台西高出身。高校野球最後の試合で、あの大越基から(確か)センター前ヒットを打った男。大学ではプレーしなかったが、教師の道に進み、白石工高を2度ほど東北大会に導いている。

 朝日新聞によると、敗れて肩を落とす選手に彼はこう声をかけたという。「ここまで支え合ってきたこと。価値があるのはそこだっちゃ」

 高校野球を通じて、人生とは何か?を生徒に教える。彼とは10年近く会っていないが、がんばっている同級生の近況を知るのは私にとっても励みになる。

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