ゲームセット直前にKスタ宮城に降り注いだ強い雨は大震災で亡くなられた方々のうれし涙だったのだろう。東北楽天ゴールデンイーグルスが創設9年目にして悲願の日本一を達成した。
東北の地にプロ野球チームが出来るだけで満足していただけにリーグ優勝から続く一連の快挙にいまだ実感が沸かないでいる。それでも私が横手に帰郷したほんの少し後に仙台にやってきた東北楽天に対する思い入れはことのほか強く、「昨日、ナイターに行ってきた」、「今夜、仕事終わってから観に行く」とメールを寄こす仙台の友人たちをうらやましく思ったものだ。
田中将大を攻略し、ディフェンディングチャンピオンの意地をみせた読売もまた強かった。「日本には野球がある」その幸せを噛みしめた素晴らしい日本シリーズだった。死力を尽くした両チームに拍手を送りたい。