地域づくり相談員

 遅ればせながら、3月定例会で当局が撤回した「地域づくり相談員」関連の条例改正案について記しておきたい。

 この「地域づくり相談員」というのは、「住民と行政の協働のもと、人口減少と高齢化が進む集落を維持し、その活性化対策を推進していくことを目的に設置する」もの。簡単にいえば限界集落対策。

 主な活動は住民と行政との間の連絡調整(橋渡し役)、集落の現状や課題について住民同士が話し合う場の設定、集落を巡回し、状況を把握、活動報告書を市に提出する等である。

 2010年代は限界集落が「消滅の危機」として顕在化するといわれている。そうした中でこの地域づくり相談員は数ある対策のひとつとして有効なものであり、その必要性は私を含め、議会も認めている。

 しかし、今回問題となったのは月額4万8千円という報酬について。地域づくり相談員が外部から来るのなら、“生活給”としての意味合いもあり、納得したのだが、当局は基本的にその集落の中から委嘱する方針のようであった。そうなると、同じように地域のためにがんばっている町内(自治)会長や、民生委員等の方々の待遇と比較してあまりに高額。活性化どころか集落内に軋轢を生み、逆効果になるおそれがある。そんな理由で議会は当局に再検討を求めた。

 報酬額の再検討もそうだが、地域づくり相談員を同集落の中から選ぶという基本方針も再考してほしいと私は思っている。“集落を外からみる目”を活かすという視点も大事だからである。住民を「やる気」にさせる人材をぜひ選んでほしいと思う。

 ところで、この改正案は私の所属する総務文教委員会で審議されたのだが、私は一言、二言質問しただけで後はほとんど議論を黙って聴いていた。理由はこの「限界集落」という問題に関して先輩議員がどのような考えを持っているのか知りたかったから。いつぞや、木村清貴議員から「青山、議員っていうのは議会の中でしゃべるだけでなく、黙って耳を傾けているのも必要なんだぞ」と教えて頂いたことがある。その通り、大変勉強になった!

P.S.選抜高校野球が始まった。開会式での石巻工・阿部主将の選手宣誓は見事だった。国民がいま思っている、その全てが言葉に込められていた。そして今日の試合、敗れはしたがあっぱれな戦いぶりであった!

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