統一地方選後半戦と同日の昨日投開票された衆参５つの補欠選挙は、自民が４勝１敗と議席を１つ上積みしました。まさに“死闘”ともいうべきデッドヒートとなった参院大分、激戦の衆院千葉５区を取ったのは底堅い強さがある証明です。
野党は維新が衆院和歌山１区で議席を獲得、３選挙区で公認候補を擁立した立民は大分と千葉で互角の戦いでしたが、結局全敗でした。泉執行部はいずれ来るであろう解散総選挙を前に苦しい立場となりました。
ただ開票結果を分析してみると、立民は大分も千葉も消極的支持だったでしょうが無党派層にかなり浸透しています。これは最近のトレンドとは違ってきており、そこにかすかな希望を見出すことができます。あとは至難の業でしょうが、何とか自民の支持層を引っぺがして立民の支持率を上げることができればいい勝負ができるかも。それには憲法や安全保障等の考え方をもう少し現実的なものに路線変更していくことが必須だと思います。
自民も手放しで喜べる結果ではないでしょう。「世襲の権化」とまでいわれた新人が立候補した衆院山口２区では、民主党政権で閣僚を務めた無所属候補の猛追を許しました。千葉も前任者の不祥事が補選の理由とはいえ、野党候補乱立で圧倒的優位の状況だったのに立民との大接戦に持ち込まれました。安倍元首相の弔い選挙だった衆院山口４区は後継者が圧勝したものの、目標の８万票には遠く及ばない得票数でした。
いずれ、岸田首相がいつでも衆院を解散できる環境は広島サミットが終われば整います。常在戦場です。
