カーリングの町、玉ねぎ生産量日本一の北見市は人口約11万人。オホーツク地方の中核都市です。明治30年に坂本龍馬の甥である坂本直寛が率いる北光社移民団が開拓して礎を築きました。秋田県からの移民も多く「秋田」、「雄勝」といった地区があるそうです。平成18年の合併で面積が広がり、特に東西は約110㎞となりました。これは道内一、そして全国でも4番目の長さということです。
3年前に供用を開始したばかりの市役所本庁舎はJR北見駅→商業施設に直結しています。
中崎孝敏副議長に挨拶いただきました。お嬢様がにかほ市に嫁いでいるそうです。こうして全国を巡ると、秋田に縁のある方がたくさんおられることを実感します。
北見市の「書かない窓口」は窓口サービスの改善策として市職員から提案されたもの。平成28年度から運用開始されたこの取り組みはデジタル庁の大臣、政務官の来訪やデジタル・通信関連の数々の賞を受賞するなど、高い評価を得ています。もちろん、私たち地方議会の視察も多いそうです。
窓口サービスの改善は「住民目線」と「職員目線」がポイント。オンラインが進むこの時代に市民の利便性向上と職員の業務効率化を実現するための手段として「書かない、やさしい、窓口を回らない」ワンストップ化という結論を出しました。書かないだけでなく、ワンストップにすることで結婚や引っ越しなどのライフイベントにおける行政の各種手続きが一つの窓口で簡単にできます。
事業化にあたっては利用者目線で考えるために、ライフイベントの手続きにおいていろんな窓口を回れば実際どのくらいの時間を費やすのかという体験調査を新入職員が行いました。結果は平均約2時間半!この調査から証明申請書の統合化や申請書様式の統一化、そして庁内の実施体制の構築など様々な改善策が図られました。
ワンストップの書かない窓口なので、導入までは庁内での調整が難しかったそうです。説明いただいた担当者はそれを「ヨコのカベ」と表現していました。そして、導入だけではなく、その背景に日頃の情報の整理やツールの整備、情報提供の改善といった「業務整理」をきちんと行っておかないと生かされないということも。要するに、いきあたりばったりではダメということですね。
現場でのデモンストレーションもしていただきました。マイナンバーカードや免許証、保険証などの証明書類を窓口に提示して職員からの聞き取りに答えれば、必要事項が記入された申請書が出てきます。これを確認して署名をすればOK。さらに、関連する手続きも一気にできます。
網走市については次回!