住友グループの城下町である新居浜市は瀬戸内地方有数の工業都市として知られている。それでも人口は減少傾向で現在は約11万9000人。
新居浜市役所。
庁舎前の堰(?)。悠々と泳いでいました。
新居浜市では二つのテーマで研修を行いました。まず、「エンゼルヘルパー派遣事業」。簡潔に説明すると妊娠中や産後において、様々な事情で体調を崩す方に対してヘルパーが家事や育児のお手伝いをするというものです。
これは昨年、横手市議会が開催した子育て世代との「市民と議会の懇談会」において複数の方から要望があったという経緯から選んだテーマです。
新居浜市の援助内容は食事の準備や洗濯、掃除、買い物といった家事援助と授乳、おむつ交換、沐浴援助、受診・検診の同行といった育児援助からなっていて、基本的に1回あたり2時間以内で1時間500円という設定。事前登録制をとっていて、市が委託している介護事業所からヘルパーさんがやってきます。毎年の新規登録者数は30名前後、実利用者数は15名前後という実績だそうです。
子育て世代にとってはありがたい事業であるのは確か。これを横手市にあてはめるとして、まずは受託してくれる事業所の有無、そして転勤族が多く、毎年約1000人が出生する新居浜市でのこの実績をどう評価するか?ということを検討しなければならないと思います。アンケート調査でニーズを把握することから・・・ですかね。
次のテーマは「合葬式納骨施設の運営」。最近、増加しつつある「墓じまい」から合葬墓も必要性が問われています。議会報告会・意見交換会でも検討すべきという意見を頂戴しましたし、厚生委でも議論の対象となっています。
新居浜市の合葬式墓地は平成22年度から運営されており、「新規墓地の建設をしない」という方向性から集約でき、かつ期限を定めた納骨壇の循環利用を目指したことから整備されたものです。今は整備当時に想定していなかった「墓じまい」に起因して既存の平面墓地を返還して、合葬式を申請する例が増えてきているそうです。なお、民間(寺院)の反応は皮肉程度で特段なかった、ということです。
現地も視察しました。屋内型です。
横手市では厚生委での議論を踏まえ、ニーズを把握する作業にとりかかっているところです。この結果にもよりますが、新規拡張や寺院との調整を含めて今後の方向を定めていく必要性を改めて感じました。