歴史法廷の被告

永田町では臨時国会が開会中。今週はまず、月曜日夜に旧統一教会問題で山際大志郎・経済再生相が辞任しました。事実上の更迭だそうですが、まあ遅きに失したなという感が否めません。

火曜日は衆院本会議で野田佳彦元首相による安倍元首相追悼演説が行われました。“首相”という座を経験した者にしかわからない孤独との闘い、初当選同期としての羨望、知られざるエピソード、再チャレンジの大切さ、緊張感あふれる論戦、過去の非礼を率直に詫び、政治とは何か、政治家がなすべきことは何か、を誠実に語りかけた品格ある演説。感動しました。

その中で、最も印象に残ったのが「長く国家の舵取りに力を尽くしたあなたは、歴史の法廷に永遠に立ち続けなければならないさだめです。」との言葉です。

故・中曽根康弘元首相は著書などで「政治家は歴史という名の法廷で裁かれる被告」とつづっています。野田氏も一人の政治家として、安倍氏本人のみならず、すべからくこの世の“政治家”と名のつく者はこうした運命にあるとの想いを持っているのでしょう。胸に響く言葉です。

だからこそ私たちは一人ひとりに寄り添い、共に笑い、共に泣き、暮らしと命に真摯に向き合う。その気持ちを忘れてはならないのです。

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