会派・さきがけ視察研修その②~茅野市「災害に強い支え合いのまちづくり条例」~

諏訪地方にある茅野市は人口約5万5千人。諏訪東京理科大学や甲子園出場経験のある東海大諏訪高校が所在している都市です。

ここでは「災害に強い支え合いのまちづくり条例」についてご教示いただきました。研修会場は市役所庁舎の隣にある議会棟。ちなみに、茅野市役所は「日本で一番高い所にある市役所」なんだそうです。

全国の自治体はそれぞれ「地域防災計画」をつくっています。にも関わらず、あえて防災に関する条例を制定した狙いとは?この条例を通じて防災のみならず、地域コミュニティの醸成を図るということを事前に予習はしていたのですが、その本質を探る研修となりました。

まず、条例の理念を謳っている前文に「地域コミュニティ」という文字がふんだんに出てきます。9つの町村が合併して茅野町となった歴史があり(昭和33年の市制施行で市に昇格)、その単位で10の区と約100の自治会が存在します。諏訪大社の御柱の祭りを中心にしっかりとしたコミュニティがすでに出来上がっているのですが、急激な人口減少・少子高齢化の中で今後に危機感を抱いたことが制定のきっかけだったようです。

茅野市は条例によって、防災における自助・共助・公助の取組を強化、連携することでそれぞれの地域の力を引き出すことを目標にし、それに必要な支援を行っています。

例を挙げれば、防災リーダーの育成。松本大学に防災士養成研修講座があり、その受講費用を半額補助することで促進を図っています。

それから、横手市議会でも議論があった(ある)防災行政無線。茅野市は戸別受信機を区ごとにとりまとめる方式で設置を支援し、また国の補助金を活用してデジタル化を完了させました。諏訪地方にもケーブルテレビやFMラジオを持つ放送局があり、そこで災害時には情報を流すのですが、茅野市の考えは「情報のチャネルは多くあった方が良い」との考えで当たり前に防災行政無線の整備を行いました。そこが横手市の思想と異なります。

私はよく議会で「計画、計画・・・!」としつこいくらいにその重要性を話すことがあるのですが、茅野市はもはや計画を超えて条例を実践化することによって、まちづくりを進めています。本当に先進的な取組を勉強させていただきました。

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