同級生の小地沢俊介氏が代表を務める販路開拓サポートが提携している「食のショールーム・パルズ」は六本木に立地している。ショールームが入るビルの一帯は数年後に森ビルが大規模な再開発を行うことが決まっていて、すでにほとんどの入居者(社)は出て行ってしまっているが、逆に賃貸料はお手頃なんだそうだ。「別に小売りをしているわけでないので、ここで充分」と小地沢氏。
さて、ここの業務は「日本各地でがんばる魅力的な小さな生産者さんの商品や情報を展示紹介し、バイヤーを通じて飲食店とマッチングさせること」だ。というわけで“こっち”(←ここからは当時の呼び方を使わせてもらう)は日々、全国各地を歩き、自分の目で確かめ、これなら!と思ったものを採用している。当然、小中学校時代の4年間を過ごした(←“こっち”は転校生)想い入れのある横手にも幾度となく足を運んでいる。
ショールームでは管理栄養士の資格を持っている山崎友香さんがイベントやセミナーを企画、開催。そして、“こっち”は全国を飛び回っている。小さなスペースだが、その分、魅力的な各地の食材、商品が詰まっている。
“こっち”と会派メンバーとの意見交換ではこれからの横手の農業やマーケティング戦略に必要なキーワードが続々と出てきた。「小ロッド」、「パッケージは不要」、「飲食店の数ほどニーズがある」、「一次加工品を重視」等々・・・。横手の農産物はどれも胸を張って「おいしい!」といえるものばかりだ。しかし、生産量で負ける。だから小ロッドの戦略で、数ほどあるニーズに応えていく道が有効だ。
それを行政が全てできるのか?会派メンバー共通の意見は「NO」だ。いや、しくみはつくる。きっかけは与える。しかし、「餅は餅屋」で、行政に商品開発や売り込みまでやれ!というのはどうも無理がある。その部分は線を引いて、思い切って民間のプロに任せる。そういう判断が求められると思う。そして、行政がそれを支援していくことだ。
会派メンバーは大満足の視察であった。ありがとう“こっち”。横手に来たらまた一杯やろう。もちろん、割り勘で。