大義なき解散

 安倍首相の“表明”を待たずして、永田町はすでに解散・総選挙に向けて突っ走っている。佐藤誠洋、寿松木孝両先輩議員も先日のブログで述べているが、今回の解散は本当に国民不在で大義がない。多額の税金を使うのに「念のため解散」と発言した自民党幹部には呆れてものがいえない。そもそも、消費増税の先送りは、いわゆる「景気条項」として盛り込まれているので、別に先送りしても何の問題もない。はっきりいって、こじつけである。

 私が一番頭にきているのは、何回も何十回も何百回も言うが、2年前の党首討論で約束された解散・総選挙の条件の一つだった衆議院の定数削減がまるで実現していない事だ。それをやってもいないのに、また解散?いい加減にしてほしい。

 横手市議会をみろ、と言いたい。合併前の旧市町村で144名いた議員は在任特例を使わず合併直後に選挙をし、34名でスタートした。新市議会一期目が終わり、30名となり、昨年の選挙を経て現在は26名。一期目から2割強の削減だ。私はこの26という数字が横手市議会としてギリギリだと思っているが、地方議会はそこまでやっているのである。

 それなのに国会の定数削減議論はこの有様だ。党利党略ばかりで全然まとまらない。これが議院内閣制のデメリットである。2年前の約束さえ守らない。そして、勝利するには最もいい時期だから解散するんでしょ?と見透かされているものには到底賛同できない。しかし、日本は民主主義国家。ここは票を投じて意思を示すしかないのである。

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