安保関連法案が成立した。ここ数日の国会の大混乱劇は国民の政治不信をさらに増大させたことだろう。安倍首相をはじめとした自民党の方々は「成立すれば国民の法案に対する理解は深まっていく」と言っているが本音は“理解”ではなく、“忘却”だと思う。国民が忘れなければ来夏の参院選、自民党の大苦戦は必至。成立の陰で改選予定の議員はびびっているかもしれない。
それにしても、安倍首相は本当に憲法9条改正論者なのか。今回の成立で国の根幹をなす安全保障政策は9条を変えなくとも、ときの内閣が“解釈”で変更することができるという事が証明された。そのことを首相は気付いているのだろうか。たぶん気付いているだろう。首相にとって憲法改正は自分の支持者向けのポーズであって、アメリカに“どこまでもついていきます下駄の雪”というのが本当のところだろう。
日本の首相として初めてアメリカ議会での演説の機会を与えられよほどうれしかったのか「夏までに成立させます」とオバマ大統領に約束してしまった顛末がこれである。日本の国柄を変えてしまったばかりか、主権国家としての矜持をも捨ててしまった安倍政権には右も左も関係なく失望である。お願いだから支持率回復のために“橋下入閣”という奇策を使う事だけはやめてほしいと思っている。
P.S.イングランドで行われているラグビーのワールドカップで日本が南アフリカを破るという歴史的大金星を挙げた。さっき、テレビで後半の残り10分あたりからみたがものすごい試合であった。ライブでみたかったなあ。次回の日本開催に向けて弾みのつく勝利である!