先日、増田で起きた男児の流雪溝転落事故について思うところを書こうと思っていたが、すでに加藤勝義議員がHPにて的確な意見を述べていた。同じことを書いても仕方ないので(笑)加藤さんのHPをご覧ください。
「地方議会人」1月号に「地域ブランドの現状と構築のためのヒント」という記事が載っていた。いま、全国の各自治体は地域間の競争に勝つための魅力づくりの方策として“地域ブランド”構築に余念がない。
横手市もその例にもれず農家所得向上を目的とした農産物のブランド化を目指し、動いているところだ。本会議の会議録を読み返してみると、どうやら高橋市長はそこに「横手」という地域のブランド化も融合させたいらしく、「京野菜」や「加賀野菜」のようなイメージを構築したいと考えているようだ。
もし、そうだとしたらこの戦略はなかなか難しいのではないか。「京」と「加賀」は古から言わずと知れた問答無用の地域ブランドである。悔しいがその歴史と伝統に基づいた知名度には横手は逆立ちしても敵わない(←自虐的に言っているのではない)。この二つは野菜よりも京や加賀という地域としての知名度が勝っている。だから、それをイメージしながらブランドを構築していこうという方向性はちょっと路線が違うと思う。
そもそも、ブランドの意味は何か?記事ではブランドの語源は「牛を放牧する際に自分の所有する牛を他者が所有する牛と区別するために押された<焼印>」だと紹介している。実は寿松木孝議員が昨年(一昨年かな?)の一般質問で明らかにしているので「農産物のブランド化」を担当する部署の皆さんはこの語源からひも解くブランドの意味を頭に入れて戦略を練っていかなければならないと思う。
記事では、この語源からわかるブランド化のポイントは「差別化」だと主張している。ライバル自治体を設定し、そことの差別化を徹底的に図る。ある自治体が成功した例をただ模倣するだけではダメと指摘している。その通りだ。そうすればブランド化成功の証しである「市場からの信頼」を勝ち取ることができる。
では、「差別化」のポイントは何か?私が思うにそれは「ターゲティング」だと思う。ファッション業界を例にとればわかりやすい。高級志向のバーバリーなのか?ファストファッションのユニクロなのか?その真ん中のユナイテッドアローズなのか?あるいは“革小物”に特化した吉田カバンなのか?“スニーカー”に特化したコンバースなのか?横手はどこを狙っていくのかを明確にするのかが基本中の基本である。
それから、いつぞやのブログでも書いた記憶があるが、横手には大森ワインや大沢ぶどうジュース、横手やきそば等のようにブランドとして位置づけられるものがすでにある。リンゴもいぶりがっこもスイカも、キリンビールになるホップも、キノコ類も・・・私の中ではブランドである。その多種多彩な商品を誰もが認める“ブランド”に押し上げるための施策も欠かせないし、むしろそっちに力点を置いた方がいいのでは?と思っている。