西条市では「Oターン推進事業」についても学んだ。「Oターン」というのは例えば経験豊富な企業OBが居住を都市部に構えながら、平日は西条市で地域企業の技術開発や支援などに従事。週末に都市部へ戻るというパターンのこと。基幹技術者や、管理人材の不足が課題であった西条市が産業振興施策のひとつとして力を入れている。
さて、その事業自体は昨今の経済情勢の悪化で企業とOBとのマッチングは2~3名という実績。まだ途上のようである。しかし、「西条産業情報支援センター」という第3セクターに住友関連企業(←この地域には住友系の企業が多数立地している)を中心としたOBを12名程配置し、企業に対して様々な支援を行っているようだ。
ちなみにこの3セク、名前からして何やらいやな予感を視察団一行は抱いたのだが民間企業と一緒になって国に補助金を取りにいったりと積極的な展開をしている。収支の方も大体トントンとの事。今後の取り組みに注目していきたいと思う。
そして、何より感心したのが西条市職員の積極性。もう、自分たちが行っている事業を聞いてほしくてたまらない、といった感じで生き生きと語っていた。本当に仕事が楽しいのだろう。そして自信を持っているのだろう。こういう職員が多数いる自治体は生き残る。そんな確信を持ったのであった。