この仕事に就いてから火葬や葬儀に参列する機会が多くなりました。こんなことを書くと誤解を招くかもしれませんが、私にとってその時間は初心に帰るひとときでもあります。「この人は横手で人生を終えることを幸せに思ってくれたのだろうか」、「これからも、この地で生を終える方々が良かったなと旅立てるような地域になるようにがんばらなければ」。いつもそんなことを思いながら参列しています。
先週金曜日は厚生常任委員会協議会でした。5つの案件がありましたが、一番最初は「西部斎場市有霊柩車」についてでした。実は市内3つの斎場のうち、ただひとつ西部斎場が霊柩車を持っています。その霊柩車が3月に事故を起こし、走行不能につきレッカー移動されました。ということで、それ以来予約を停止している状況にありました。
生活環境課から、今後の市の対応について説明がありました。「事故車は廃車とし、更新は行わない。いずれ関係条例を廃止する議案を提出する」との事でした。
私はその判断は妥当だと思います。西部にあって、他の二つの斎場には霊柩車を置かないというのは公平性からいって好ましくありませんし、もしそのような状態が継続するのであれば高橋市長が日頃から言っている「旧市町村の心の壁を取り除きたい」という課題はいつまでたっても解消されないと思うからです。
ただし、その公平性というものを「斎場」自体の観点から考えた場合、西部は東部・南部と較べると設備的にも劣っているという事実があります。ですから、この問題も早急に解消されなければなりません。これについては厚生常任委員全員が同じような意向でした。
霊柩車は西部斎場を利用する地区の皆さんからすれば当然のようにあったもの。ですから、廃止するという説明と同時に西部斎場施設整備の今後の方向性をきちんと示して納得いただくことが早急に求められます。
市民にとって大切な場である斎場。その施設の改善に予算をかけることは議会としても異論はないと思うのですが。