不屈

大関から陥落し、序二段まで下がった男が不屈の復活Vです。大相撲7月場所は照ノ富士が30場所、実に5年ぶり2回目の幕内最高優勝を飾りました。幕尻優勝は初場所の徳勝龍以来、大関から落ちた力士の優勝は昭和51年秋場所の魁傑以来44年ぶりという出来事です。

一時は歩くことすらもままならなかった照ノ富士。何度も師匠の伊勢ケ浜親方に引退を申し出たそうですが、親方は「病気やケガを治してから考えればいいじゃないか」と説得したそうです。本人のたゆまぬ努力はもちろん、親方をはじめとした周囲のサポートもあっての復活劇、素晴らしいです。本当におめでとうございます。

昨日のNHK中継で尾車親方が「照ノ富士の活躍は相撲だけではなく、あらゆる仕事で同じような境遇にいる人たちの励みになっているだろう」と語っていましたが、まさに、そのとおりです。人生はあきらめちゃいかんのです。

新大関の朝乃山は12勝3敗でした。終盤の連敗が痛かったですが、大関になって初めての場所でこの成績は上出来ではないでしょうか。気がついたら他の横綱・大関はいなくなっていたし・・・準優勝ですからね。「大関の地位で2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績を挙げた力士」という内規を素直に読めば、来場所Vで・・・!ということもあるかもしれません。

名古屋ではなく、両国国技館でという異例の7月場所でしたが、観客の純粋な拍手による応援は新鮮でした。秋場所も楽しみです。

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