会派・さきがけ視察研修in田辺

田辺市は人口6万人余り、1000k㎡以上の面積をもつ和歌山県第二の都市。JR紀伊田辺駅前には武蔵坊弁慶の像が立っています。父が熊野水軍の別当・湛増という言い伝えによるものだそうです。自民党の二階俊博元幹事長のお膝元で、道路端の至る所ににこやかに微笑みかける二階さんのポスターが張り巡らされていました。

田辺市の研修項目は「空き家問題」です。市が空き家の所有者と隣接住民の間に入って、解体費と登記費用程度の予算で売買が成立するように斡旋する制度をつくっているいうことで注目されています。

実際、研修してみるとそのような単純なものではなく、個々の事情に応じて臨機応変に対応しながら解決を図っていくという取り組みをしていました。決まりに基づいて難儀しながら空き家を解体してもらっても、結局はそれが「放置空地」となり、また草木繁茂の苦情に追われることになります。であれば、「活用できないか?」という視点で行政がコンシェルジュ的な役割を担っていこうという発想から生まれた手法だそうです。

法律や条例に抵触しないかぎり、どんな手を使ってでも解決していくという田辺市の姿勢の根本は「空家等対策の推進に関する特別措置法」第一条に書かれている「地域住民の生命、身体又は財産を保護するとともに、その生活環境の保全を図り(中略)もって公共の福祉の増進と地域の振興に寄与することを目的とする」に真摯に向き合っていることにあります。

ややもすれば、法律や条例は「●●してはいけない」といった規制マインドでとらえられがちですが、田辺市は行政の最もやるべき「住民に寄り添う」という本質に素直に従って政策を推進しています。この斡旋制度をそっくりそのまま横手市にあてはめるわけにはいかないと思いますが、その姿勢を見習って今以上に創意工夫を重ねる努力が必要だと感じました。

 

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