議論する、理解する、共有する

 全若東北ブロックは、会員のほとんどが秋田県の議員で占められているので定期的に開催する研修会の会場は必然的に県内であった。私が代表だった2年間も県外で開催したのは全国研修会と合同で行った福島県の時くらい。今回は久々に県外、宮城県は塩竃での開催であった。

 今回の研修はその手法も変えて従来の現場視察や座学ではなく、ファシリテーションの視点を採り入れながらのグループディスカッション形式で行った。講師は日本ファシリテーション協会理事の中西百合氏と元某大手広告代理店社員の伊藤光弘氏。

 初日(30日)は鹽竈神社の境内にある旧亀井邸を会場にまずは「住民主体とは」をグループごとに話し合い。住民主体・・・どんな場面でも使われる言葉だが、じゃあ具体的に何?って問われると答えに窮しませんか?議論していくうちに私たちの立場からおぼろげながら出てきたのは「相互理解」の上で物事を進めていくことだ!ということ。行政・議会・住民のトライアングルが円滑でいなければならない。

 そして、それを踏まえて今度は「市街地活性化を考える」をテーマにまたグループで話し合い。中間発表後、中西さんから住民主体を採り入れて施策展開している他自治体・議会の事例の紹介を頂いて、ちょっと凹んだ。ウチ、全然遅れてるやん!

 二日目(31日)の会場は新魚市場の会議室。中西さんがこの日で公務員でなくなる辞令を受け取らなければならないため、伊藤さんが進行。前日の話し合いで出された課題を抽出・絞り込みをした上で、解決策を議論。グループごとに発表し、終了。伊藤さんが紹介する様々な事例は広告、あるいはプロモーションという視点からのものが多く、私も少しだけ業界をかじっただけに何となく懐かしさを覚えた。


 ふだん、当局に対してあーだ、こーだと言ってる我々。ややもすれば話をするのに夢中で、「聞く」という大事な部分を忘れそうになることがある。今回の研修では、テーマがどうのこうのよりも、「議論する」という本分を再度、頭の中に叩き込み、そして相手を理解すること、気持ちを共有することの大切さを教えてくれたような気がする。

 そして、伊藤さんが示してくれた「プレゼン資料はA4一枚で充分。課題は何か?解決の方法は?その理由は?」、「課題=理想の姿-現実の姿」。これ、一般質問の手法の中で採り入れられないかな~といま思っている。

 地元の土見大介、阿部眞喜両議員には、いろんな段取りを含めお世話になった。そして、オブザーバーで参加してくれた高橋聡輔・加美町議、横手市出身で東北学院大に在学中の真田遼海君との新たな出会いもあった。真田君はFB友達だったので会うのが楽しみだった。文学部歴史学科だというから、直系の後輩である。将来を背負って立つ人材とも交流できて、非常に有意義だった。

 仙台に11年住んでいた私だが、何気に塩竃を堪能したのは今回が初めてであった。ということで、次回は「塩竃に触れた」編でも簡単に書いてみようと思う。

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