人がいて、船は進む

 あっという間に4月も最後の日。桜も場所によっては葉桜が目立つようになりました。

 昨日は第88回メーデー→NTT労組の皆さんと懇親会。夕方からは横手市サッカー協会の総会でした。サッカー協会、顧問の肩書を与えられています。

 メーデーでは挨拶の機会をいただきました。最近読んだ本に「ともにがんばりましょう」(塩田武士・講談社文庫)があります。大阪の地方新聞社の労働組合を舞台にした小説です。もちろん、労働組合が話の中心なのですが、かつて組合の執行部で活躍し、今は経営側として組合と対峙する役員の心模様も描かれた秀逸な作品です。

 その中から組合の執行委員長の言葉の一節を挨拶に盛り込ませていただきました。紹介します。

 回復しきれない経済、熾烈を極める国際紛争、崩壊寸前の年金制度、国力をぐらつかせる少子高齢化。それらがない交ぜになって荒波と化し、我々の船を揺らしています。船底には穴が開き徐々にその身が沈みつつあります。
 それでも我々はそこに購読者という乗客、新聞人という船員がいることを忘れてはならない。誰一人としてないがしろにはできない。人がいない船は、たとえ目的地に着いたとしても、沈むのを待つだけです。
 人がいて、初めて船は進みます。

 ここに住む一人ひとりがいてこそ、地域は成り立ちます。“人”が地域のエンジンです。

 

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