佐竹敬久知事はあまり裏表のない性格のようで、発言も結構ストレートなものが多い。そのため、マスコミが報じて物議を醸すことも度々ある。
昨年末にサッカーJ3・ブラウブリッツ秋田の本拠地となる新スタジアム構想についての発言はなかなか皮肉が込められた内容で、記事を読みながらクスッとしてしまったのだが、今朝の地元紙一面に載った発言には違和感を拭えない。それは秋田市が配備の候補地だとされる地上イージスについて述べた内容である。ちなみに、これに関する私の考え方は三面に載っている武内伸文・秋田市議の意見とほぼ同じだ。
さて、知事は昨年末に政府高官に面会した際に秋田市に配備されるといわれている地上イージスの件で、「予算決定の上で地元には説明する」と言われたことを明かし、「予算案が通る前に(県として)説明を求めるのは国会軽視。国会で議論する前に、地元に詳しい説明は通常ない」との見解を示した。
違うなあ。国会軽視じゃないなあ。だって、審議する上で地元の意見を聴く方がより良い質疑ができるんじゃないの?それをやらずに「はい、予算が通りましたので、これでお願いします」ってのは、私には国会をアリバイづくりに利用したいとしか思えない。その方が国会軽視であり、さらに地元軽視である。
私は昨秋の市議選で「“地域の未来”を考え、新しいまちづくりのために行動します」と訴えさせていただいた。「新しいまちづくり」とは住民主体の行政への転換である。計画されている重要政策において、必ず市民の皆さんとワークショップ等で意見交換しながら、その是非を含めて丁寧に進めていく。これが真の「協働」につながっていくと思っている。
こうした進め方は、すでにお隣の岩手県の各自治体を始めとして、全国各地で行われている。そういうトレンドにも関わらず、秋田県のトップがその真逆のことを言っているのでは・・・トホホだよ。