会派ニューウェーヴ視察研修その②~銚子市「大学誘致」について~

 銚子といえばどんな事をイメージされるだろうか?野球好きの私は即、「銚子商業」が浮かんでくるのだが、その他にも、醤油の生産地、全国屈指の漁港、関東最東端のまち、銚子電鉄、犬吠埼の初日の出などなど見所満載の街である。気候は夏涼しく、冬暖かい。横手市とはまるで正反対だ。

 そんな銚子市も実は人口減少が激しく、千葉県では2番目の市制施行にも関わらず現在は7万人とさびしい。東京から約2時間半というアクセスの不便さが影を落としているのか。

 ここでは「大学誘致」を勉強してきた。総務省出身で岡山県副知事も務めた野平市長が選挙時の公約として掲げた大学誘致。それは単なる思いつきやアドバルーンではなく、岡山理科大学をはじめ西日本で多くの学校を運営している学校法人グループ・加計学園との独自のつながりを活かした実現性の高い政策であったようだ。

 行政が90億円以上かけた千葉科学大学の誘致・開学までの道程は決して平坦ではなく、それにまつわる様々なお話も聴いたがここは省いて、実際「効果はあったのか、なかったのか」という点について記したい。行政側の結論は「(大学が)ないよりはあって良かった」との事。

 それは先に記した著しい人口減少の率を少しでもとどめられていること(普通交付税に関係してくる)、学生が生活することによる地域経済への影響など、大学が来なければ得られなかった収入が単年度で約22億円という結果にも現れている。

 少子化によって大学誘致をしても、なかなか成功する自治体がない中で千葉科学大学をもつ銚子市は健闘していると思う。それは危機管理学部という珍しい学部をもち、全国から学生が集まる。そして公務員を中心に就職実績も高い(←ここがポイントか)。要は「評価される大学(学部)」なのか、どうかが成功へのカギだろう。

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